DESIGN FOR THEATERGOING
「なんじ殺すなかれ、・・・・・・おのれの如く隣人を愛せよ」
純朴にイエスの教えを守り、召集を拒み続けた片倉友吉。彼は、名もない一介の計器工場で働く時計工である。
しかし彼の思いは戦時下においては非国民となり。憲兵にとらえられ過酷な拷問と、同僚からの迫害に耐え続けなければならなかった。友吉の徴兵忌避は周囲の人達をも窮地に追い込んでいく。父は自殺、弟は職を奪われ自棄するように戦地に赴き戦死、そして母親が、妹、友人達が・・・・・・。彼を信仰に導いた人見牧師も妹・治子もその渦の中に巻き込まれていく。
それでも彼は「戦争はいけないことです」と子供のようにつぶやき続けるのだった。