DESIGN FOR THEATERGOING
あの年は季節がふたつあった。
あの日から始まった夏と、
あの日に終わった夏。
いつも一緒にいる友達と離れてひとりで帰った少女は、
数日後、遺体で発見された。
「あの日、なぜ彼女はひとりで学校を出たのか?」
10年以上たった今も、かつての「友達」にのしかかる罪の意識。
もう1度あの日をたどり直すうちに見えてくる、だれかの「孤独」。
人はいつもひとりなのだろうか?
それともだれかがそばにいるのだろうか?
人は近くなったのだろうか?
それとも前よりも遠ざかったのだろうか?