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斬り咲いて、花と散れ
無願拝天流の剣士、砂井戸蔵密が何者かに暗殺される。
その娘・静(しず)は、生前の父の言葉に従い、吉原の廓に遊女・葉塊(はがくれ)として身を隠していた。まだ、年端もいかない少女・たからを連れて。
一方、蔵密を暗殺したのは、「山の民」の子・捨丸であった。もとは蔵密の弟子であった捨丸は、「躁姫」なる姫君に忠誠を誓い、その命じるまま、侍たちを率いて、たからの命を付け狙う。
廓に追手が迫ったとき、ついに静とたからの身に危機が訪れる。しかし、そこで身をひさぐ遊女たちは、みな、剣士や武家の娘たち…剣術の心得のある女たちであった。
なぜ、たからの命を狙うのか?
躁姫とは何者か?
たからを守る遊女たちと、躁姫、捨丸が率いる侍たちの死闘が始まる。