DESIGN FOR THEATERGOING
「記憶を自由に操れたら」なんて思ったこと、ないですか?
僕はしょっちゅうあるんですが、記憶ってやつは手強くて、忘れたいことほどずっと覚えていたり、覚えていたいことほど忘れてしまったり、本当にままならないものです。
あの記憶を自由にああできたら幸せなのに。なんて思いは尽きません。でも、だとしたらやっぱり記憶という領域は、踏み込んではいけない禁断の場所なわけで。そしてアダムとイブの頃から、禁断ほど魅力的なものもないわけで。科学が脳のメカニズムの奥深くを探り当て、うっかり「記憶」へのアプローチが容易になってしまった、そんな近未来の奇妙な森で起こる、記憶をめぐるコメディです。